オトカケ発信 ソロプロ 実験室 vol.1

ソロプロ実験室Vol.1   実験レポート

実験レポート提出者

カイド-ユタカ研究員

 

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HIBI★Chazz-K のサポートや、ひび則彦さん主宰のプロジェクトに参加させていただいていますが、今回STUDIO CHAZZX で「ソロプロ実験室」として何か実験的なパフォーマンスをしてみよう、という話が出たので、普段とは少し違ったアプローチを試みました。
 
私の活動の中に、コントラバスによる即興ソロライブがあります。これはコントラバス生音によるパフォーマンスです。一方、HIBI★Chazz-K の演奏スタイルとして「生音」というのがあります。今回は実験的試みで、「生音じゃない」=「エレクトリック」をテーマに企画しました。
 
「エレクトリック」と言っても様々なスタイルがあります。電気楽器を使うのはもちろん、マイク1本立てればエレクトリック、DJのように音楽を再生するのもエレクトリック、極端に言えば照明をONにすればエレクトリック、脳の信号を電気信号と考えたら生身の生物もエレクトリックです。
 
そんな中でソロプロ実験室vol.1を「パフォーマーの考えるエレクトリック」を表現する場にしようと思いました。vol.1 ではカイドーユタカのソロパフォーマンスと「実験室」の名にふさわしい理系ドラマー島野和樹氏のソロパフォーマンスの2部構成としました。
 
1部、カイドーユタカのソロはエレキベースとエフェクターを使用してフレーズをループさせたり弦にクリップなどを挟んで弾いた音を重ねたり途切れさせたりして終盤は音が重なりすぎて収拾つかない状態に持って行き最後はスッとボリュームを落としました。
 
2部、島野和樹ソロはマイクでの「始めます」からスタート、生音に近いバーカッション、ドラム、それにエフェクトをかけた音、シンセドラムによる幻想的な音など、エレキと生音の絶妙なバランスで進み最後は再びマイクによる「終わります」でしめてドラマチックな展開になりました。
 
2人とも即興の要素が多く、即興ならではの予想外の展開がありました。また、エレクトリックに対する2人の微妙な感覚の違いが見えて面白かったと思います。
 
実験的な内容に関わらず、お客さんにも面白かったと感じていただけたようなので嬉しいです。

次回カイドーユタカ企画のソロプロ実験室vol.3は9月22(日)の16時スタート。場所は瑞江のSTUDIO CHAZZX です。

カイドーユタカのエレクトリックなソロ、島野和樹のエレクトリックなソロの2部構成でお届けします。 チャージは1,000円です。

ソロプロ実験室Vol.1   実験レポート

実験レポート提出者

シマノカズキ研究員


超長文なのでヒマなときに読みましょう(笑)。

 

去る7/5、スタジオチャズックスで「オトカケ発信ソロプロ実験室 Vol.1」と題して、

その名の通り、非常にコンセプチュアルなライブが行われました。

 

第一段プロデュースのカイドーユタカさんにお声かけいただき、 自分も初となるソロインプロビゼーションに挑戦させていただきました。

 

普段からアコースティックベース一本でのソロインプロビゼーションパフォーマンスを行っておられるカイドーさん、今回はさらに「エレクトリック」というテーマを設定してのパフォーマンスとのことになりました。

 

普段アコースティックドラマーである自分が、エレクトリック要素を入れてパフォーマンスするとなれば、何を使えるか、使えばいいのか。

 

もちろんいきなりエレキギターやシンセサイザーを持ち出す事も考えましたが、如何せん、お相手がカイドーさん。

 

付け焼き刃は通じぬと思い、 出来ることは少ないなりに、普段から自分が馴染みの有る機材を中心にセットを組みました。

 

セットは大きく分けて3系統。

 

○アコースティック楽器

・20インチバスドラム

・beating C1カホン

 

○アコースティック楽器+マイク

・14インチスネアドラム

・カリンバ(親指ピアノ)

 

○電子楽器

・KORG WAVE DRUM

 

カリンバは以前から好きでもっていた品で、ペンタトニックスケールにチューニング、あと底面が平らに加工してあるので、スネアやカホンなどの響く構造の物に押し当てて鳴らすと、共鳴させることができます。これと自分の肉声をマイクを通すことで、音程のある要素を入れようとしました。

 

WAVE DRUMはアナログ電子パーカッションという、特殊ながら極めて強力なデバイスです。既存の電子パーカッションは、機能としてはあくまで叩いて操作するというだけのスイッチと同じで、極端な話、突き詰めればシンセサイザーのキーボードでも同じ操作は出来るのですが、WAVE DRUMは打面のセンサーでアナログな音の波形信号を解析し、それをパーカッション音源に変換して鳴らすという技術が使われています。その結果、スティックで叩けばスティックの音が、手でゆっくり叩けばまったりとした音が、素早く叩けば鋭い音が出せるという、 非常に優れた電子パーカッションなのです。生楽器演奏家の僕には極めて使いやすいし、今回の企画にも非常に合致するので、メインに据えて使用しました。

 

更に、マイクとWAVE DRUMにはエフェクターとして、

・BOSS Space Echo

を通しました。

 

このエフェクターはRolandの有名なテープエコーをシミュレートした、非常にアナログなニュアンスの出る空間系エフェクター。単体で使っては生楽器と融けにくいWAVE DRUMを、マイクで拾う音と共に通すことで、全体のアンビエント感(音の広がりや響き感)に一貫性を持たせる狙いです。

 

あとSpace Echoはリピート音のツマミを上げると入力音が飽和して、発散状態というか、暴走状態というか、ループがハウリングしているような状況を作ることが出来ます。この機能は極めて高いカオス状態を作れます。

 

この辺りを駆使してなんとか場面展開を作れればと構想していました。

 

さて、ホントにここに書いた程度の構想で本番に突っ込んでみました。 実験本番中は夢中でしたが、気づくと30分目前という状態でした。

 

実験結果から得られた所見として、

エレクトリックソロインプロビゼーションに於ける重要な要素を以下に挙げます。

 

1.過去の自分とのインタープレイ

2.アンビエント感の機能的利用

3.長期的な構想力

 

1.について。まず普段アンサンブルでのインタープレイは、多くの場合他の共演者が発する音に対して行われています。ソロパフォーマンスでは、音を出すのは自分のみです。自分が過去に出した音、もう消えてしまった音もそうですし、 エフェクターなどで今鳴っている過去の音などを、文脈として受け継ぎ、今の音を鳴らしていくという作業が大切だと思われました。

 

これが「過去の自分とのインタープレイ」

 

2.については、エレクトリックならではの要素ですが、普段アコースティック楽器のみ演奏していると、響きや広がりといった出力音のアンビエント要素は、会場やPA環境により決定され、演奏家の管理下にないものと思いがちです。しかし空間系エフェクターを駆使してこうした要素をコントロールすることで、 非常に機能的な音楽表現が可能になると言うことです。例えば同じフレーズを繰り返していても、ある瞬間までリバーヴガンガンでお風呂状態だったのが、突然まっさらな響きのない音環境になったら、 その変化が聞いている人に及ぼす印象は非常に大きなものになります。同じフレーズを繰り返しているだけでもです。

 

実はこれってエレキギター弾きや、シンセサイザー奏者は普段からよくやっていることなんですよね。

 

3.は上のような演奏上のコツや要素を掴んだ上で、どれだけ先まで音や楽曲の構成を見通せるか。自分がパフォーマンスしているときは、過去に出した音、未来に鳴っていてほしい音、 そのために今鳴らしたり操作したりしなくてはならないことを、 左脳で必死に考えながらやっている感じでしたが、思い返せば、過去数秒、未来数十秒くらいしか構想出来なかったように思います。

 

それに比べるとカイドーさんのパフォーマンスの自然さ、先まで見えてる・描けてる感が素晴らしくて、本当に刺激を受けました。

 

カイドーさんはロングディレイ、ループエフェクターを巧みに使い分け時間を操り、オクターバで音域を操り、 更にベースだから音階も扱えるという中、>それらの機能を極めて有効かつ機能的かつ嫌らしくなく音楽的にまとめ上げておられました。

 

すごかったです。

 

今回の実験では非常に得難い経験、刺激を得ることが出来ました。

第2回実験室で、また少しでも進歩した実験をお見せできればと思っています。

 

お楽しみに!

●7/5(金)

「カイドーユタカ produce ソロ・インプロビゼーション・ナイト」

【場所】
STUDIO CHAZZX
東京都江戸川区南篠崎町2丁目30番地2号
B,CASA瑞江1F 
(都営新宿線瑞江駅徒歩7分)
0362318113
http://www.chazz-sax.com/studio-chazzx/

【時間】
19:30~

【料金】
チャージ無料

【出演】
カイドーユタカ (electronics) solo

島野和樹 (electronics) solo


「STUDIO CHAZZX」でしか聴くことができない、

アーティストの本当に表現したい「音」を発信していくプロジェクトを立ち上げました!
第一弾はカイドーユタカと島野和樹による、完全ソロフリーインプロビゼーション!
つまり即興演奏!テーマは「エレクトリック!」

演奏だけでなくチャージもフリーです(笑)!

 

カイドーユタカofficial Web site  http://www.geocities.jp/pktakkn/